vol.1 インディアンの時代
vol.2 植民地時代
vol.3 イギリスからの独立
vol.4 アメリカ合衆国のはじまり
vol.5 西部開拓の時代
vol.6 北部と南部
vol.7 南北戦争
vol.8 合衆国再統一
vol.9 産業革命
vol.10 新移民たち
vol.11 第一次世界大戦
vol.12 繁栄と不況の時代
vol.13 ニューディール政策

 

vol.9 産業革命


1800年代後半になると世界中で産業革命が起こり、アメリカはそのリーダー的な存在となりました。この背景には、数多くの革新的な技術の発明がありました。

1876年にAlexander Graham Bell(1847-1922)が電話を発明しました。Thomas Edison(1847-1931)が電球を発明したのは1879年のことでした。1892年にはDuryea兄弟がを初めてガソリン車の走行に成功し、Henry Ford(1863-1947)とその仲間たちが自動車の製造工場をつくりました。このガソリン車が後の飛行機発明の大きなヒントとなり、1903年12月17日にNorth Carolina州のKitty Hawkで、ライト兄弟(Wilbur and Orville Wright)が距離にして120フィート(約37メートル)、12秒間の初飛行に成功しました。

産業革命と共にビジネスで大成功をおさめ、大富豪となったものもいました。Andrew Carnegieは、最初に五大湖から鉄を運搬するための船をいくつも購入し、その後鉄道や炭鉱を買い、最大のスチール会社を築き上げ、業界では最重要人物と認められていました。John D.Rockefellerは石油の分野でビジネスを興しました。ガソリンを精製し土地を貸与し、油田も掘りあてました。これらの石油を運搬するための鉄道やパイプラインも買い取って石油会社の先駆けとなり、巨額の富を得ることに成功しました。

大企業は多くの労働者を必要としました。彼らは時として長時間の労働を強いられたため、賃金引き上げ交渉やより良い職場環境を作るために労働組合を結成しました。この時に誕生したthe American Federation of Laborは現在でも重要な役割を担っています。


Thomas Edison
(1847-1931)
Thomas Edisonは1847年に生まれました。祖先はオランダ人で、Edisonの曾祖父の時代にアメリカに移住してきました。幼少の頃は非常に気むずかしい子供で学校にもわずか3ヶ月しか通わなかったため、母親が自宅で本を読んで聞かせました。病弱で子供のころに患った猩紅熱のため聴力を失い、耳は殆ど聞こえませんでした。

彼は10歳の頃から科学、特に化学に興味を持ち始め、様々な実験を繰り返しました。実験に必要な道具を買うため、電車の中でフルーツやキャンディー、新聞などを売るアルバイトをして小銭を稼ぎました。この電車の中に小さな秘密の実験室を設け、仕事の合間に実験を繰り返していました。

1877年にEdisonは初めて蓄音機を発明し、レコードの再生に成功しました。その後も電球のバルブを始め活動写真機、蓄電装置等を次々と発明し、アメリカの偉大なる発明家と称賛されました。Edisonが亡くなった際、人々はマンハッタン中の電気を消してその死を悼んだそうです。

 最終更新日:2004年1月19日(月)
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