vol.1 インディアンの時代
vol.2 植民地時代
vol.3 イギリスからの独立
vol.4 アメリカ合衆国のはじまり
vol.5 西部開拓の時代
vol.6 北部と南部
vol.7 南北戦争
vol.8 合衆国再統一
vol.9 産業革命
vol.10 新移民たち
vol.11 第一次世界大戦
vol.12 繁栄と不況の時代
vol.13 ニューディール政策

 

vol.7 南北戦争


Abraham Lincoln
(1809-1865)
Washington DC
Lincoln Memorial

1860年にAbraham Lincoln(1809-1865)が大統領に選出されると、まもなくしてSouth Carolina州がアメリカ合衆国から脱退、Georgea州、Texas州などもこれに続き、1861年に軍人だったJefferson Davis(1808-1889)を大統領とするアメリカ南部連合国(Confederate States of America)を新たに立ち上げました。彼らは首都をVirginia州のRichmondに移し、Robert E. Lee(1807-1870)を南軍の将軍に指名しました。

この頃、共和党全体で奴隷制度廃止の気運が高まり、共和党出身のLincolnが大統領に選出されたことで、綿花栽培が中心で奴隷制を推進したい南部連合国とのぶつかり合いがますます激しくなっていきました。1861年4月12日、Lee将軍率いる南軍がついに北部領土を攻撃し、ここに南北戦争が勃発しました。

連合国(南軍)と合衆国(北軍)の両者とも海軍を結成し、海上での戦いも幾度と無く繰り返されました。 最初はLee将軍率いる南軍が優勢でしたが、次第にUlysses S.Grant(1882-1885)将軍が率いる北軍が攻勢に転じていきました。また、北から南に移動しながら戦いを続けていたWilliam T.Sherman率いる北軍部隊も数々の勝利を収めました。


Lincolnは1863年に奴隷解放宣言(the Emancipation Proclamation) を発布し、同年7月のゲティスバースの戦い脚注*1で情勢は北部に好転しました。その後1865年に連合国の首都であるVirginia州Richmondが陥落して南軍は降伏し、1861年から4年間続いた南北戦争がようやく終結しました。

合衆国の歴史上ただ一度の内戦が終わって合衆国は再統一されることになり、連邦制が確立、奴隷制は1865年に廃止(合衆国憲法修正第13条)されましたが、黒人に対する厳しい社会的差別は残され、その後一世紀間に渡り、アメリカの社会問題として存続し続けることになります。

 最終更新日:2004年1月18日(日)
Previous Next