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ワシントンDCのレストラン事情
- 名物料理
ワシントンDCの名物料理は、なんといってもチェサピーク湾で捕れる "ソフトシェルクラブ(Soft shell Crab)"です。脱皮したてのカニ(ブルークラブ)で、甲羅が柔らかく丸ごと食します。最近は東京でもソフトシェルクラブを食べさせてくれる店もありますが、それはごく限られた店でのこと。ワシントンDCでは、4月中旬から6月のシーズンともなるとシーフードレストランではもちろん、あらゆる種類のレストランでこれを使った料理を食べることができます。成長したブルークラブを独特のスパイスをふりかけて蒸して食べる"カニの叩き割り"も人気です。ソフトシェルクラブと違って今度は甲羅が固いので、トンカチを使って叩き割って食べるのです。夏の間は卵を抱えたメスを食べることができます。また、カニ肉をこねてハンバーグ状にして焼いた"クラブケーキ(Crab Cake)"も有名です。やはり大西洋が近いこともあり全般的にシーフードがお勧めで、オイスターのRaw
Barもよく見かけます。アメリカでは、月名に"R"のつく月がオイスターの一般的なシーズンとされ、9月〜4月がそれにあたります。
更に、名物料理というわけではありませんが、各国の大使館が集約し移民も多いワシントンDCには多国籍のレストランが点在します。レバノン料理、エチオピア料理、モンゴル料理、ペルー料理、ブラジル料理など様々な味が楽しめるのもワシントンDCの特徴とも言えるでしょう。
- Dress Code
ワシントンDC内にあるレストランは観光客が多いこともあるせいか、ごく一部を除いてはDress
CodeはCasualです。とはいえここはリゾート地ではなく、政治の中心であるアメリカ合衆国の首都であり、議員や法律家、公務員が多く集まる町です。週末でもない限り、特にディナーは極端にCasualな格好(例えばTシャツに短パンなど)は避けた方が好ましいでしょう。一般的にアジアンレストランはそれほど問題ありませんが、イタリアンやフレンチの場合はまわりの人もきちんとしているので、Jacket
& Tieまでは必要ありませんが多少のTPOは考慮しましょう。
- Smoking or Non?
ワシントンDCに限らず、今や全米どこに行ってもレストラン・カフェではNon smokingが基本です。テラスなどOutsideで食事する場合も基本はNon
smokingと考えましょう。まれに喫煙席のあるレストランはありますが、そういった店ではテーブルに案内される前に必ずSmoking or Non?と聞かれます。
- Photo ID
21歳未満は飲酒禁止ですが、年齢を問わずお酒を飲むとき・買うときは必ずPhoto IDの提示を求められます。従って、ドライバーズライセンスなどの写真付身分証明書(旅行者の場合はパスポート)は常に携帯するようにしましょう。もし年齢を偽って飲酒をした場合、最悪は刑務所行きです。店側にも厳しい処分が科せられます。公共の場での飲酒も禁止されています。
- Doggy Bag
Doggy Bagというのは、レストランで食事をして食べきれなかったものを家に持ち帰るための"お持ち帰り袋"です。もともとは、犬に食べさせると言い訳して残り物を持ち帰るのに使っていたそうです。必要な時は"Can I have a doggy bag?"と言います。ただ実際には、このフレーズを使っている人は殆どいません。無論間違いではありませんが、 "Box(or Container),please"といったごく短いフレーズを使っている人の方が圧倒的に多いです。より丁寧な言い方で、"Can I have a box to go?"という人もいます。
- Checkの確認
アメリカでは通常のレストランの場合、支払いはテーブルで済ませるのが一般的です。座ったテーブル担当のウェイター・ウェイトレスに"Check please"と言えば、注文内容の詳細が明記された勘定書を持ってきてくれますので、内容を確認しましょう。ごくまれなことですが、私自身過去に一度、DC内の某イタリアンレストランにて注文してもいないスパークリングウォーターをチャージされそうになったことがあります。別の機会に食事を共にした方で、毎回必ず内容を確認するというアメリカ人もいました。また、たまに(特に観光地などで)既にチップが含まれていることがあります。"Gratuity included"とあったりするのがそれです。つい見落としてしまいがちですが、これが妥当な金額であれば二重払いする必要はありません。
- 飲食税(Tax)
飲食税とはレストランやカフェ等で飲食した場合にかかる税金のことで、物品税(消費税)とは税率が異なります。ワシントンDCの場合は10%。食べ終わってCheckを確認したら「思ったより高かったなぁ・・」と感じることもあるかもしれません。せこい話ですが、チェーン店であればDC近郊のメリーランド州やバージニア州のほうが、税金が少しだけ安くなります。メリーランド州の飲食税は5%です。一方、バージニア州の飲食税は3%強ですが、地域によって更にLocal Taxが課せられます。従って最終的な税率は同じバージニア州内でも場所によって異なりますが、DCにも近いNorthern
Virginiaでは概ね4.5〜8.5%ぐらいの様です。
- チップ
チップ(Tipまたはgratuity)は、簡単に言ってしまえばウェイター・ウェイトレスの奉仕に対する対価として払うお金です。サービスに不満であれば払う必要はないとはいいますが、現実には収入の大部分をチップに頼っている人もいるため、アメリカではやはりチップを支払うのが一般的です。金額の目安は課税前合計金額の15〜20%が最近の相場で、最終的には個人の気持ち(サービスにいかに満足したか)に依存します。サービスに不満足だった場合はチップを払わずにマネージャを呼びつけ理由を説明する、あるいは小銭を1枚だけ置くという人もいます。チップが中途半端に少ないのは、チップの習慣がなく支払いに慣れていないと思われてお店の人に追いかけられることも実際にあるようです。従って、よほどの事がなければやはり最低ラインの15%は支払うようにしたいです。
ただ、人数が大勢の場合はこの限りではありません。大抵の場合、"For party of 6 or more a gratunity of 17% will be added"といった文言がMenuやCheckなどにさりげなく書いてあります。尚、ファーストフードではチップは不要です。テイクアウトは一般的には不要ですが、払うという人もいます。更に、All
you can eat(食べ放題)の場合は自分で食べ物を取りに行くわけですからチップは要らないようにも思えますが、ドリンクを持ってきてもらうこともありますので、やはり状況に応じて必要となります。
- チップの払い方
飲食代の支払いにクレジットカードを使用する時は、チップもクレジットカードで支払うことができます。Checkを受け取って内容を確認後、担当のウェイター・ウェイトレスにクレジットカードを渡すと、カードの返却と同時にカード払い用のレシートを持ってきてくれます。このレシートの料金欄の下にあるTip(Gratuity)欄に金額を書き込みます。あるいはここに金額は書き込まず、Totalと書かれた合計欄にチップ込みの合計金額を書くこともできます。チップだけを現金で払いたい場合は、テーブルにカード払い用のレシート(店側控え)と一緒にチップを置けばよいでしょう。
一方、飲食代とチップを全て現金で支払う場合ですが、お釣りが不要であればテーブルの上に合計金額分を置いて席を立ってもかまいません。席を立つ前にウェイター・ウェイトレスがお金を取りにきたら、"Keep the change"(お釣りはとっておいてください)と言えばいいでしょう。お釣りが必要の場合は、釣り銭を受け取った後にテーブルの上にチップを置きます。尚、チップはお札で払うのが一般的です。手持ちがなければ仕方ないですが、少なくともペニー(1セント)は失礼にあたりますので避けましょう。
- for here? to go?
主にファーストフード店のカウンターで聞かれる言葉で、日本式に訳せば"こちらでお召し上がりですか?お持ち帰りなさいますか?"という意味です。いたって簡単な表現ですが、アメリカにきて初めて聞いたという人も多いのではないでしょうか。
- その他
余談になりますが、支払いにクレジットカードを使用する時は、不正請求されないよう書き方を工夫しましょう。具体的には(1)$マークは必ず記入する(桁を増やされないように)(2)1セントの単位まできちんと書く。合計が$100であれば$100.00と記入(金額を付け足されないように)(3)数字、特に"1"は他の数に書き換えられないように要注意・・ などです。(3)は実際に起こったケースです。滅多にはないことですが、万が一のことを考えて頭に入れておくといいでしょう。
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