DCのダウンタウンまで足を伸ばせば、雰囲気もオシャレで料理にも納得のいくレストランはいくつかあるが、平日のディナーにわざわざ行くのは難儀。駐車場のことを考えるとメトロで出かけるのが得策だが、一旦自宅に車を置いてからメトロで再び出かけるという形になるので、DC内で特別な約束がない限り、外食するとなるとやはりバージニア内で済ませることが多い。そのバージニア内で、雰囲気がよくて料理も美味しく、例えばアニバーサリーや接待等にも使えそうな気の利いた店となると選択肢が限られる。が、ここ2941はそんな条件にぴったりの、数少ないレストランの1つ。 料理はフレンチスタイルを取り入れたモダンアメリカン。Valet Parkingに車を預けてエントランスに向かい、最初に目を引かれるのがこの景色。エントランス脇の池には、優雅に泳ぐ見事な鯉が数匹。水際というロケーションが気分をリラックスさせてくれる。店内は天井が高く、開放的な雰囲気。ガラス張りの店内からは外の景色がよく見える。演出効果は抜群。カウンターでしばらくカクテルを飲みながら客人を待ち、時間に現れた彼らと共にテーブルへと案内される。行き届いた従業員教育の下、サービスも丁寧で好感度は高い。 食事は、アラカルトメニューから前菜1品、メイン2品とデザートを選べる$85ドルのコース（Menu Spontane）と個別のアラカルトメニューをうまく組み合わせ、4人各自に前菜1品とメイン1品が行き渡るように料理をチョイス。特に印象的だったのは、Ocean Treasures（写真上）とSeared Mishima Beef （写真2番目）。Ocean Treasuresは、その日お勧めの新鮮なシーフード3品の盛り合わせ。今日はKUMAMOTO Oysterとキャビア、Baby Scallop、トロのサラダを頂く。生のScallopは臭みがまったくなく、いずれもとにかく素材がよい。アメリカでもKobe牛は有名だが、Mishima牛を食べるのは初めて。Kobe牛同様、アメリカ産の和牛で舌がとろけるほどに柔らかい。メインで特に美味しかったのは、Roasted Breast of Duck（写真3番目）。フォアグラとカリフラワーのピューレが添えられている。胸肉はぱさぱさしがちだが、ジューシーで柔らかく、ソースとの相性も抜群。程よいボリュームでバランスがよい。この店で特筆すべき点は、ホームメイドのパン。シェフの父親が1日2回焼き上げるというパンは、外皮の固さと中身の柔らかさのバランスがよく、軽い食感でつい手が伸びてしまい、余った分はお持ち帰りしたほどだ。デザートはいずれも甘すぎて口にあわなかったが、食後にコットンキャンディーとプチ・フールがつくので、無理に頼む必要もなかった。コットンキャンディーは珍しいグレープ味、プチ・フールはマカロンやチョコレート、タルトなど。 総じて、料理はいずれも繊細で満足度が高い。ボリュームが適量で日本人にあるのだろうか。アントレは$30〜といいお値段だが、お天気がよければ、テラスでいただくTAPASメニューがリーズナブルで、カジュアルに楽しめる。 前回の記録（2005年1月14日）>> Category：French American Location：Falls Church,VA 2941 2941 Fairview Park Drive Falls Church,VA22042 Tel 703.270.1500 http://www.2941.com